抗凝固剤の作用機序
・EDTA
2価の金属イオンをキレートする作用があるため、血液凝固に必要なカルシウムイオンをキレートすることにより抗凝固作用を示す。
偽血小板減少症が見られることがある。
・ヘパリン
アンチトロンビンⅢの補因子として働くため、アンチトロンビンの抗トロンビン作用を促進して抗凝固作用を示す。
・クエン酸ナトリウム
こちらもカルシウムイオンと結合することによって抗凝固作用を示す。
血液容積が変化するため、血算には用いない。
・フッ化ナトリウム
こちらもカルシウムイオンと結合することによって抗凝固作用を示す。
解糖系酵素などの様々な酵素活性を阻害するため、主にグルコースを測定する際に用いられる。
・ACD
溶液中のクエン酸とカルシウムイオンとを結合させることによって抗凝固作用を示す。
赤血球が良好な状態で保存されるため、輸血用血液保存に主に使用される。